無宗教のお葬式
近頃では葬儀の形が多様化し様々な形式でのお葬式が執り行われています。
火葬式、一日葬、一般的な通夜、告別式の形…
その中に無宗教でのお葬式もあります。
だいぶ前から宗教色を出さずに葬儀を執り行う事は行われてきましたが、以前と比べたらかなり認知されてきたのではないでしょうか。
宗教者を招くお葬式ではそれぞれの宗教形式があり、式の内容はほぼ決まっています。
逆に無宗教でのお葬式は式の内容に決まりは無く、言ってみれば完全に自由言えます。
そんなところから、「自由葬」とも呼ばれます。
「お葬式はしたいけれども、信心している宗教はないし…」
そういったお客様に選ばれています。
ただ必ず「では何をしましょうか」という話になります。
名前の通り「自由」ですので、故人を偲ぶことであれば何をしてもよいのです。
まず、前提として「お葬式」にしますので。
もちろん、お客様を呼ぶこともできます。
無宗教とはいっても、来て頂いたお客様が戸惑わないよう、お招きする場合はお焼香か献花をする事が多いです。
式場を使いますので、生花の祭壇も用意できます。
最終的には最後のお別れとしてお棺にお花入れをしてご出棺となるのですが、それ以外の場面で何をするかという事になります。
無宗教葬の内容はお客様により様々です。
お客様を呼ばない方は、「何もしない」こともありますし、
故人の最後の場となる式場だけ整えて、食事をしたり、手紙を書いたり、話をしたり
そうやって故人との最後の時間を大切に過ごされているのだと思います。
「故人とのお別れがゆっくりできる」
宗教者を迎えない無宗教葬においてはこの部分が一番の「いい所」と言えます。
もちろん、謝礼やお布施が必要ないという部分もあります…
ちゃんとした「式」にしたいという方には、お客様の希望が無い限りは生演奏での「音楽葬」をお勧めしています。
「音楽葬形式」で開式~閉式まで進行していきます。
私が音楽葬をお勧めする理由は、音楽の力で式場を特別な「空間」にする事が出来るからです。
その空間にいる事で、故人への思いが頭の中に浮かびやすくなります。
故人との思い出の曲を聞けば当時の気持ちが蘇りますし、故人の好きだった曲を贈ることで、追悼の意味も持ちます。
感情も表に出やすくなるので、めいいっぱい泣くことだって出来ます。
通常の葬儀では考えることも多く、故人を失った悲しみが葬儀後に襲ってくる事もあるそうです。
ですがもし、葬儀中に感情を表に出して泣くことが出来れば、葬儀後には前向きになりやすいかもしれません。
私は、仏式でのお葬式でお坊様が話してくれる「法話」が好きです。
葬家の心を軽くしてくれますし、前向きに生きる力を頂けます。
同じような効果が「音楽」にはある気がします。
最後に、これから無宗教の葬儀をお考えの方や、葬儀に自由な発想がおありの方に
お勧めの葬儀形式の例をご紹介いたします。
一日葬
通夜にあたる日は「式」をしませんが、納棺式をするなどしてお別れの時間を持ちます。
告別式にあたる日は音楽葬~お別れ~ご出棺
一日仏式 一日音楽葬
お招きするお客様のためや、お坊様を呼びたいけど音楽葬もしたい方にお勧めな形
両日、音楽葬
一日目を厳粛な音楽で行い、二日目を雰囲気を変えた音楽で送る形
自由な形になるので、ご親戚やお招きする方に説明が必要になる場合もありますがアドバイスをさせて頂きます。
お布施や謝礼が掛からない分、「音楽葬」での葬儀は宗教者を招く葬儀よりも総額の費用が少なくなる事が多いです。