葬儀:直葬、火葬式、家族葬といったお葬式の簡略化が進む理由

「お葬式の簡略化」の背景に日本の抱える問題

私は、日本の「お葬式」という文化が大好きです。

ご先祖様や故人を大事に思う気持ち、葬儀をして故人の人生を振り返るのは感動的ですし、盛大なお葬式はまるで結婚式のように形を変えたりもしています。

一方で、お葬式の簡略化も進んでいて、お葬式の簡略化が進むことについて「おかしい」という声を耳にします。

その理由について考えてみたいと思います。

日本人がお葬式をする理由とは?

宗教の事を抜きにして考えた時の、葬儀を行うその意味とは

  • お世話になった方へのご挨拶
  • 故人の歩んできた人生を皆で振り返る場
  • 人が亡くなるという事の重大さを感じ、受け止めて、懸命に生きる事を学ぶ場

大きくこんなところがあるかと思います。

簡略化を批判する人は、こういう大事なことをしなくなった日本人が「おかしい」と言われているのではないでしょうか?

たしかに簡略化されたお葬式では上記のような場を作るのは難しいことです。

なぜ簡略化されたお葬式が増えたか?

どうして、簡略されたお葬式が増えたのでしょうか? その背景として、以下のことがあげられると思います。

  • 高齢化社会が進みの故人の知人もまた高齢であり葬儀への参列が難しい。
  • 核家族化でご近所同士のお付き合いも疎遠になった。
  • 故人の歩んできた道のり、人生の苦楽を家族しか解れない。
  • 不況による生活苦、資金難

大きくはこんなところかと思います。

「簡略化を批判する人」にも「「簡略化を選ぶ人」にもそれぞれに理由があるのですが、批判する人にとって「簡略化を選ぶ人」は単にお葬式をするのが「めんどくさい人」「気持ちがない人」のように映っているのではないでしょうか?

私は葬儀屋ですので、今まで多くの「簡略化を選ぶ人」と接してきましたが、「めんどくさい」「気持ちがない」そのような人はいませんでした。

それなのに簡略化されたお葬式を選ぶ人が増えているのです。むしろ、簡略化されたお葬式を選ばざる得ないというのが本音なのかもしれません。

日本の高すぎる葬儀費用

国名 葬儀費用平均(円)
日本 2,000,000
アメリカ 444,000
韓国 373,000
ドイツ 198,000
イギリス 123,000

お葬式の簡略化が進む要因は「お葬式にかかる費用」が問題であることは確かでしょう。

海外の葬儀費用の平均は、イギリス:12万3000円、ドイツ:19万8000円、 韓国:37万3000円、アメリカ:44万4000円であるのに対して、日本の葬儀費用の全国平均は約200万円と突出して高額であることがわかります。

海外の費用と比べなくても、200万円を捻出するのは頭の痛いところではないでしょうか。

高齢化社会が抱える問題

また、今の日本人の平均寿命は男性80歳、女性87歳と50年前に比べて20歳以上も伸びています。亡くなられる多くの方は、すでにリタイアされた、収入のない年金暮らしの方がほとんどです。

頭も体も何の不自由もなく寿命が伸びているのなら良いのですが多くの方が介護が必要となります。

それに伴い、一人あたりの介護費用の平均は300万円といわれています。介護度の高い人はそれ以上です。

それだけではなく、加えて入院費も大きく膨らんでいることでしょう。

大切な人が長く生きていてくれるのは、嬉しく幸せな事ですが、それだけ費用がかかるのです。

それだけに、葬儀費用を心配する人がたくさんいるのです。

形式よりも気持ち。時代とともに変わるお葬式の価値観

高齢者が「お葬式は簡単でいい」と言葉やエンディングノートで家族に伝えるケースが多くなっていますが、そこには長い介護によって「家族に負担をかけてしまっている」という気持ちが生まれてしまうからということもあるのでしょう。

また、家族にとっても大切な方が長生きしてくれてうれしい反面、「この先、どうしよう・・」と不安を抱える方も少なくありません。

私は、以上の理由から「お葬式の簡略化」について「自然な事」ように感じます。

生活に余裕のある人、または多少無理をすればいい人にとっては、形式を重んじ立派な葬儀をあげて差し上げるのが故人への最後のはなむけと言えるでしょうが、無理をした先が闇しか見えない人もいます。

簡略化した葬儀を選んだ方の中では「ごめんね、ごめんね」と後悔しながらも生活上どうすることもできない人がいるのです。

本当は故人に最後のはなむけをしてあげたいのです。

大切な方が長生きしてくれているのに、それを「重荷」に感じてしまうのは本当に辛いことです。

高齢化社会が進む今、こういった家庭はさらに増えます。

葬儀費用を少なくすることで、大切な方が長生きしてくれることに幸せを感じられるなら「簡略化でもいい」私はそう考えます。

亡くなった後の事は心配せずに、生きていてくれている時間を大切にしてほしいと思うのです。

簡略化した葬儀を選んだ人がつらい思いをする事のないよう、お葬式の価値観も時代とともに変わっていかなければいけないと考えます。

↓ あなたの一押しが励みになります。↓

家族葬プラン

火葬式プラン

お問い合わせ

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ